FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
第5話

「ゆーすけ? 居るや?」
「おう!かおる。今日は休みや?」
「そうたい。雨の降ったけん昼で終わったったい」
既にかおるは、先輩の大工さんに付いて、新築の現場に
出ており、すっかり大工の顔になりつつあった。
「そら、よかばってん。なんねこのバイクは?」
「そうやろう! バイク通学を許可されとらん奴が、うちにバイクば
停めさせてくれって、みんな置いて行くんよ」
「それにしたっちゃ、何台くらい有ると?」
「知らんよ。15台くらいは有るやろうね」

数日後・・・
「ゆーすけ! バイクば停めさせてくれんね?」
「おう、佐藤君やなかね」
佐藤は、同じクラスで、ちょっといい男で性格も温厚な
バスケ部の1年生エースだ。
「なんやお前。お前ん所は、バイク通学ば許可されとっとじゃなかや?」
学校から、片道12キロ以上のところからの通学は、申請をすると
バイク通学が許可されるのである。
「よかけん。このバイクば置かせてくれんね?」
「よかよ。そこの隅にでも置いとけば」

「ゆーすけ?バイクの色ば塗り換えようと思うっとっとばってん、
お前得意やろう?」 佐藤がぼそっと言った。
「得意って言うより、好きばい。何色にすると?」
「お前に任するけん、綺麗に塗っといて?」


「ゆーすけ。放課後に教官室に集まれってばい」
「なんね。何の話やろか? くろは何も聞いとれんとや?」
「知らんばい。そばってんが、先生の何か機嫌の悪かろうごたるばい」

「みんな集まったか? 今からみんなに話しばせんといかんとばってん
そん前にお前たちに聞いておかないかん事のある」
「くろ、何かややこしかごたるね?」「何やろかね?」
「おととい、看護科の実習室の前のバイク置き場のバイクが盗まれたと
届け出があった。」 「お前たちじゃなかよな!」
「知らんですよ。看護科の実習室には近寄らんですばい」
「あの辺ばうろうろしよったら、ちなみやら照美やらから、
何言われるか知れんとに。やかましく言わるるけん、あの辺は行かん
ですよ」
ゆーすけは、中学からの知り合いの女友達が、かなり幅を利かせて
いる事で、ややこしい事には首を突っ込まない様にしてた。

「解った。疑ごうてすまん。一応聞かないかん事やけん」
「先生、盗まれたバイクはどげなバイクですか?」
「ヤマハの50CCで、青かげなたい」
「ふう~ん・・・・・・・」

「鍵ば掛けとるとに、どげんしたっちゃろかね?」
「ゆ~すけでもしきろうが。直結ば」
「そんなら、同じ科の奴やろね」
「くろ。そらよかばってん、今日はうちに寄って行くか?」
「そうやね、何か食べもんの有るなら、寄るばい」

「ゆ~すけ、なんやこのバイクは?また増えとるやんね」
「そうたい。この間かおるが数えたら、17台やったもんね」
「みんな、部活の終わるのが遅かろうが。だけんバイクで通ったほうが
楽やけんて、置いて行くったい」
「こんバイクは色ば換えるとか?」
「佐藤から頼まれて、塗ってやりよっと」
「おい・・・ゆ~すけ?・・・ 佐藤が乗っとるバイクはこれじゃ
なかばい! 2台目ば買ったつやろか?」
くろと佐藤は小学生のころからの幼なじみだった。
「あいつが乗ってるバイクはホンダばい。買いに行く時
一緒に谷口モータースに付いて行ったけん、知っとるとよ」
「知らんよ! 誰か違う人から借りとっとやろ」

「くろ! おかしかばい!借りとるバイクは塗り換えたり
せんばい!!」
「ヤマハのバイク・・・・ 青色・・・」
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。